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武器になる哲学

 

今日は【哲学】について

 

武器になる哲学 人生を生き抜くための哲学・思想のキーコンセプト50

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この本は、ビジネスマンのための「哲学の使い方」をまとめた1冊です。哲学というと、これまでは「実世界では使えない教養」と捉えられてきましたが、それは誤解です。実際は、ビジネスマンが、「クリティカルシンキング」つまり現状のシステムへの批判精神を持つために、とても重要な示唆をくれる学問です。(amazon説明より引用)

 

【内容】

 

・論理だけでは人は動かない

 

人の行動を本当の意味で変えさせようと思うのであれば 、 「説得よりは納得 、納得よりは共感 」が求められます 。論理思考に優れたコンサルタントが往々にして事業会社に移ってから苦戦するのは 、論理によって人が動くと誤解しているからです 。

 

アリストテレスは著書 『弁論術 』において 、

本当の意味で人を説得して

行動を変えさせるためには

「ロゴス 」「エトス 」 「パトス 」の三つが

必要だと説いています 。

 

「ロゴス 」とはロジックのことです 。

論理だけで人を説得することは難しいと

指摘はしたものの 、一方で論理的に

ムチャクチャだと思われる企てに

人の賛同を得ることは難しい

 

「エトス 」とは 、エシックス =倫理のことです 。

いくら理にかなっていても道徳的に

正しいと思える営みでなければ

人のエネルギ ーを引き出すことはできません 。

人は 、道徳的に正しいと思えること 、

社会的に価値があると思えるものに

自らの才能と時間を投入したいと考えるもの

 

「パトス 」とはパッション =情熱のことです 。

本人が思い入れをもって熱っぽく語ることで

初めて人は共感します 。

もしシラけきった表情の坂本龍馬が 、

さもつまらなそうに維新の重要性を

訴えていたとしたら 、あれだけの運動を

起こすことができたでしょうか ?

 

 

・私たちは皆 「仮面 」を被って生きている

 

「自分 」と 「ペルソナ =仮面 」の不一致は

ネガティブなものに思われるでしょうが 、

ことはそう単純ではありません 。

人の人格は多面的なもので 、

ある場所でまとっていたペルソナを

別の場所では別のペルソナに切り替えることで 、

なんとか人格のバランスを保って生きている 、

というのもまた人間の実際の姿です 。

 

ペルソナとは、実際の自分のあり様を

保護するために外向きに形成された

「お面 」ということです。

 

人は 、所属する会社や学校 、家庭や友人関係 、

S Mクラブや自治会といった組織や

コミュニティの中に 、いろいろな立場や役回りを

持っているわけですが 、それらは必ずしも

一貫したアイデンティティ

有しているわけではありません 。

 

 

・人はなぜソ ーシャルメディアにハマるのか

 

スキナーは 、次の四つの条件を設定し 、

ネズミがもっともレバーを

押し下げるようになるのはどの条件下か

という実験を行いました 。

 

①レバーの押し下げに関係なく 、一定時間間隔でエサが出る =固定間隔スケジュール

 

②レバーの押し下げに関係なく 、不定期間隔でエサが出る =変動間隔スケジュール

 

③レバーを押すと必ずエサが出る=固定比率スケジュ ール

 

④レバーを押すと不確実にエサが出る =変動比率スケジュ ール

 

スキナ ーの実験によると 、レバ ーを押し下げる回数は 、上記の ④ → ③ → ② → ①の順で減少することがわかっています 。

この結果について 、特に注意して欲しいのが

「 ③レバ ーを押すと 、必ずエサが出る 」より

「 ④レバ ーを押すと 、不確実にエサが出る 」

という条件の方が 、どうもネズミは

動機付けされているらしい という点です 。

 

実験結果を人間に当てはめて考えてみると 、

不確実なものほどハマりやすい 」という

生理的傾向が 、社会の様々な側面に

応用されていることがわかります 。

 

「ソ ーシャルメディアが報酬系

と言われて違和感を覚える方も

多いかも知れません 。

スロットマシンやパチンコはお金や景品という

報酬があるけど 、ソ ーシャルメディアには

どんな報酬があるの ?という疑問ですね 。

確かにソ ーシャルメディアは金銭的報酬を

与えてくれません 。ソ ーシャルメディアが

人に与えてくれる報酬はド ーパミンです 。

 

ツイッタ ーやフェイスブック 、メ ールは

予測できません 。これらのメディアは

変動比率スケジュ ールで動いているため 、

人の行動を強化する (繰り返しそれを行わせる )

効果が非常に強いのです 。

なぜソ ーシャルメディアにハマるのか ?

それは 「予測不可能だから 」というのが 、

近年の学習理論の知見がもたらしてくれる

答えだということになります 。

 

 

・人は 、自分の行動を合理化するために 、

意識を変化させる生き物

 

私たちは 「意思が行動を決める 」

と感じますが 、実際の因果関係は逆だ 、

ということを認知的不協和理論は示唆します 。

 

外部環境の影響によって行動が引き起こされ 、

発現した行動に合致するように意思は 、

いわば遡求して形成されます 。

つまり 、人間は 「合理的な生き物 」ではなく

後から 「合理化する生き物 」なのだ

というのがフェスティンガ ーの答えです 。

 

 

・「わかりあえない人 」こそが 、

学びや気づきを与えてくれる

 

哲学というのは 、世界や人間の本性について

考察する営みですが 、では古代ギリシア

時代以来 、膨大なエネルギ ーをかけて

考察が積み重ねられてきたにもかかわらず 、

未だに 「これが決定打 ! 」とされるものが

確定されないのは 、なぜなのか 。

答えは明白です 。ある人にとって

「これが答えだ 」とされるものが 、決して

「他者 」にとってのそれではないからです 。

 

ここで言う他者とは 、

「なかなかわかりあえない相手」という意味です。

 

未知のことを 「わかる 」ためには 、

「いまはわからない 」ものに

触れる必要があります 。

いま 「わからない 」ものを

「わからないので 」と拒絶すれば

「わかる 」機会は失われてしまい 、

「わかる 」ことによって 「かわる 」機会も

また失われてしまう 。だからこそ

「わからない人 =他者 」との出会いは 、

自分が 「かわる 」ことへの契機となる 。

 

これが 、レヴィナスの言う

「他者との邂逅がもたらす可能性 」です 。

 

 

ナッシュ均衡 ─ ─ 「いい奴だけど 、売られたケンカは買う 」という最強の戦略

 

ナッシュ均衡というのはゲ ーム理論の用語です 。

ゲ ームに参加しているどのプレイヤ ーも 、

他の選択肢を取ることで期待値が向上しない 、

つまり 「均衡 」している状態を指します 。

 

ナッシュ均衡を説明するための思考実験として

最もよく知られているのが

囚人のジレンマ 」です 。

 

結論はまず協調し 、相手から裏切られない限り

協調し続けるというプログラムが 、

「繰り返し囚人のジレンマ 」ゲ ームに

おいては最強の戦略となる

 

 

・学びは 「もう知ってるから 」

と思った瞬間に停滞する

 

アリストテレス無知の知とは 、平たく言えば

知らないということを知っている

ということです 。なぜこれが重要かというと 、

そもそも 「自分は知らないのだ 」という認識を

持てないと学習がスタ ートしないからです 。

 

①知らないことを知らない

②知らないことを知っている

③知っていることを知っている

④知っていることを知らない

 

まずは①から②へと進まないと

学びへの欲求や必要性が生まれない

 

「要は ○ ◯でしょ 」とまとめてしまいたく

なったときには 、そうすることで

新たな気付き ・発見が失われてしまう

可能性があるのだ 、ということを

思い出しましょう 。容易に 「わかる 」ことは 、

過去の知覚の枠組みを累積的に

補強するだけの効果しかありません 。

 

本当に自分が変わり 、成長するためには 、

安易に 「わかった 」と思うことを 、

もう少し戒めてみてもいいのではないでしょうか 。

 

 

【感想】

 

タイトルの”哲学は武器になる”

哲学って回りくどくてややこしいイメージやけど

案外そんなことなくて腑に落ちる部分は

たくさんあった

 

人類が長年問い続けてきた「幸せとは?」

のようなありがちな問いは哲学者の力を借りれば

ほとんど解明されてるんかもなと

 

解釈は人それぞれやから哲学が決定的な

答えを導けていないところもすごい

 

“「わからない人 =他者 」との出会いは 、

自分が 「かわる 」ことへの契機となる 。

これが 、レヴィナスの言う

「他者との邂逅がもたらす可能性 」です 。”

 

と本書にあるように自分と違う意見は

何かを発見できるきっかけになるやろうから

共感はできなくても理解はしようと思った

 

例えばマルチとかやってる人は嫌いやねんけど

それを頭から否定するんじゃなくて

どういう背景で、どういうビジネスモデルか

など考えていけば、

この人は今の会社の上司が嫌いで

その環境から逃げたいだけ

とか、他人からも学べる部分もあるのかなと

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それではまた明日!